□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年11月12日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。 ドル建てプラチナ相場は、金相場に先行して年初来安値を更新しました。10月前半の急反発でプラチナ価格の底入れ論も多く見かけましたが、結果的にはなおダウントレンドが継続していることが再確認できる状況です。何か突発的なネガティブ材料が浮上している訳ではありませんが、プラチナ相場の現状と今後の見通しについて、最新の状況をレポートします。 =================================== プラチナ相場が年初来安値を更新、長期投資家も予想外の撤退加速へ =================================== <プラチナ相場は年初来安値を更新> 国内外でプラチナ相場が急落している。NYMEXプラチナ先物相場は、10月16日の1オンス=1,026.80ドルをピークに11月10日の取引では900ドルの節目も割り込み、金相場に先行して年初来安値を更新している。11日の安値は880.80ドルに達しているが、これは2008年12月以来となる約7年11ヶ月ぶりの安値である。白金相場は今年7月に2009年2月以来で初めて1,000ドル台を割り込んだばかりだが、早くも900ドルでの防衛に失敗しつつある。なおリーマン・ショック後の最安値(752.10ドル)は大きく上回っているが、今年は平均で月間30ドル近いペースでの値下がりが続いており、現在の下落ペースが維持されると来年中盤にはリーマン・ショック後のパニック状態で形成された価格水準を下回る可能性さえ想定しておく必要性が浮上してくる。… … …(記事全文4,651文字)