□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年11月04日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。2日付けの当レポートではエルニーニョ現象が穀物相場に及ぼす影響を検証しましたが、今回は同じくエルニーニョ現象が原油価格に及ぼす影響についても考えてみます。米国では冬に向けて製油所の活動が活発化していますが、今後3ヶ月程度のタイムスパンで原油価格の論点になり得るテーマです。まだマーケットにおける議論は活発化していませんが、早めに今後考えられるシナリオを幾つか検討してみます。また、ダニエル・ヤーギン氏の原油需給・価格見通し、OPECを取り巻く最新環境などについてもレポートします。 =================================== 原油価格にも重要なエルニーニョ現象、需要期が需要期にならないリスク =================================== <原油価格にとっても重要なエルニーニョ現象> NYMEX原油先物相場は、10月27日の1バレル=42.58ドルをボトムに、11月3日終値では48.36ドルまで切り返している。基本的には8月末から続く45ドル水準をコアとしたボックス圏内での値動きだが、1)過剰供給状態の長期化観測、2)米国内の原油在庫積み増し圧力、3)ドル高などを背景とした下押し圧力が巻き戻されているのは明らかである。… … …(記事全文4,700文字)