□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年10月27日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。プラチナ価格は10月前半の急騰局面に対して、修正安の局面を迎えています。大きく値崩れを起こすには至っていませんが、金価格やランド相場の急騰傾向にブレーキが掛かる中、徐々にではありますが戻り売り圧力が強くなっています。基本的には金価格との連動性が目立つマーケットになっていますが、今回は最新の相場環境と今後のポイント、アムプラッツの7~9月期生産レポートの評価、Reutersのアナリスト調査結果などをレポートします。 =================================== アムプラッツは投資計画を凍結、それでも上がらないプラチナ価格の論理 =================================== <下落再開の兆候が増えるプラチナ相場> NYMEXプラチナ先物相場は、10月16日の1オンス=1,026.80ドルをピークに、足元では1,000ドルの節目を割り込みつつある。10月は9月の米雇用統計で米連邦準備制度理事会(FRB)の早期利上げ観測が後退する中、ドル買い・新興国通貨売りのポジションが巻き戻されたことが、プラチナ相場の反発も促した。従来の「新興国通貨・資源国通貨安→ドル建て生産コストの低下→資源価格低下」のフローが、一転して「新興国通貨・資源国通貨高→ドル建て生産コストの上昇→資源価格上昇」のフローに転換した結果である。ただ、ここ2週間ほどは再びドル高傾向が強まる中、資源価格全体に戻り売り圧力が強くなっており、その流れの中でプラチナ相場も当面のピークを確認した格好になっている。… … …(記事全文4,509文字)