□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年10月16日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。グローバルマーケットが不安定化していますが、こうした中で明確な上昇トレンドを形成しているマーケットがあります。それが、砂糖とコーヒー市場です。国内では余り注目度が高いマーケットではありませんが、通貨・需給・コモディティ価格の関係性を考える上では、色々な考察が得られる状況にあります。ブラジル産の大豆やトウモロコシ供給環境を考える手掛かりにもなるため、最新の砂糖/コーヒー相場環境を検証します。 =================================== 新興国通貨安の反転だけではない砂糖/コーヒー相場の反発力 =================================== <雇用統計ショックの恩恵を受けるソフト・マーケット> 世界経済の減速を受けて米国の金融政策正常化プロセスに不透明感が強まる中、グローバルマーケットは動揺を見せている。米国の利上げは、中国を筆頭とした新興国経済と並ぶ世界経済の二大リスクと見られていただけに、こうした金融政策環境の変化はリスクマーケットに対してポジティブというのが基本評価になる。実際に、CRB商品指数は9月末の193.76ポイントに対して、直近の10月15日時点では198.99ポイントまで反発している。ただ、その原因となる世界経済の減速に目を向ければ、資源需要環境の悪化と捉えることも可能であり、本格的に安値是正を進めるには至っていない。… … …(記事全文5,526文字)