□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年10月13日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。USDAが10月需給報告を発表しました。米国産穀物の収穫作業が始まっていますが、10月報告は毎年面積やイールド見通しの大きな修正が行われる重要な需給報告になります。USDAがどのように需給見通しを修正し、その数値が何を意味しているのか、そして今後のシカゴ穀物相場見通しにどのような影響が想定されるのかを検証します。 =================================== USDA10月報告は面積下方修正も単収は引き上げ、次は南米産の天候相場へ =================================== <10月USDA需給方向の意味> 米農務省(USDA)は10月9日、最新の需給報告(WASDE)を発表した。10月報告では、9月30日に発表された四半期在庫(9月1日時点)で旧穀(2014/15年度)の期末在庫見通しが確定していることに加えて、新穀(15/16年度)に関しては収穫作業の開始でより実態に近い作付・収穫面積やイールド(単収)見通しを提示することが可能になるため、比較的大きな修正が行われる傾向が強い。完全に収穫作業が終了するまではまだ予断を許さない状況が続き、需要は16年8月の期末まで流動的な状況が続くことになるが、少なくとも旧穀からの繰越在庫(=旧穀の期末在庫=新穀の期初在庫)と生産総量については精度の高い見通しが提示されることで、シカゴ穀物相場を取り巻く不確実性は急速に縮小することになる。… … …(記事全文6,927文字)