□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年10月09日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。9月に開催されたFOMC議事録が公開されました。基本的には、ネガティブ・サプライズとなった9月米雇用統計が発表されるまでの「過去」の議論に過ぎませんが、9月段階で米金融当局者が何を考えていたのかを把握することは、金価格の今後を考える上で極めて重要でしょう。今回は、9月のFOMCで何が議論され、それが今後の米金融政策見通しにどのような影響を及ぼすのか、今後の金価格動向を考えるポイントは何になるのかを中心に検証します。 =================================== 利上げの本気度が疑われるFOMC、金相場は来週の当局者発言で動意付くか =================================== <失敗が許されない状況になった中央銀行> 国際通貨基金(IMF)が10月8日に開催したパネルディスカッションにおいて、イングランド銀行(英中央銀行)のカーニー総裁は、「極めて厳しい(経済)環境」になる中、各国の中央銀行は「失敗が許される経済(環境)にはない」との認識を示した。過去数年にわたって世界の中央銀行は大量の資金供給を行い、中国は大量のコモディティを消費してきたが、こうした流れが逆流する局面を迎える中で、中央銀行が綱渡りの難しい政策判断を迫られているとの中央銀行家サイドからの意見である。… … …(記事全文5,066文字)