□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年10月06日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。原油相場は1ヶ月以上にわたって膠着気味の展開が続いており、現行のボックスを上下どちらの方向にブレイクするのかが注目されています。シェールオイルの減産傾向が強力な下値サポート要因になっていますが、なお上値追いには慎重姿勢が崩れておらず、決め手を欠いています。シェールオイル生産の最新状況、この動きをどのように考えれば良いのかを中心に検証します。 =================================== 米石油リグ稼動数は今年最低を更新、シェールへのダメージをどう考えるか =================================== <レンジブレイク待ちのムード> NYMEX原油先物相場は、1バレル=43~48ドル水準をコアとした比較的狭いボックス圏での取引が続いている。8月31日の49.33ドルで中国株急落ショックが一巡した後の戻り高値を確認するも、改めて安値を責め切ることができず、その2営業日後の9月2日の43.21ドルで早くも押し目を確認している。株価やドル相場が明確な方向性を打ち出せていない影響も大きいとみられるが、原油需給に対する評価も強弱まちまちとなる中、強気派ファンドも弱気派ファンドもともに、方向性を掴みかねていることが窺える。レンジブレイク待ちの様相が強まる中、短期スパンではブレイク方向をフォローしていくだけで十分という、自立性の乏しい相場環境と化している可能性が高い。… … …(記事全文5,061文字)