□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年08月28日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。26日の大豆相場に続いて、本日はトウモロコシ相場を取り上げます。収穫時期が着実に近づいていますが、急落した大豆相場とは違い、トウモロコシ相場は安値圏ながらボックス気味の相場展開になっています。何がトウモロコシ相場の上値を圧迫し、何が下値をサポートしているのか、今回は供給サイドの論理とクロップ・ツアーの結果から検証してみます。 =================================== ベーシス価格とクロップ・ツアーの結果から考えるトウモロコシ相場 =================================== <農家の所得環境悪化とベーシス価格の変化> 米農務省(USDA)は8月25日、2015年の米農家の所得が583億ドル(約7兆0,600億円)になるとの見通しを示した。まだトウモロコシや大豆などの作付け作業が行われる前の2月時点の予想値が736億ドルであり、僅か半年で農家の所得見通しは20.8%も下方修正された形になっている。過去最高の所得水準となった2013年には1,237億ドルを記録していたが、その後の豊作続きで穀物価格が大きく値下がりする中、農家の所得環境が一変してしまっていることが確認できる。… … …(記事全文4,759文字)