□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年07月22日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。7月のシカゴ穀物相場は、6月の全面高から一転して、小麦・トウモロコシ・大豆の各マーケットに微妙な違いが見受けられます。産地の気象環境を中心に穀物生産を取り巻く全体像を確認した上で、なぜこのような地合の変化が生じているのかを検証します。 =================================== 小麦相場の急反落、トウモロコシ相場の小反落、大豆相場の横ばい =================================== <産地気象環境の改善進むも、穀物相場は反応薄> 6月のシカゴ穀物相場は産地天候不順を背景に全面高の展開になったが、7月入りしてからは、小麦・トウモロコシ・大豆相場の地合の間に微妙な違いが見受けられるようになっている。 6月の穀倉地帯では主要生産地で過去最高を更新する降水量が確認されたことを受けて、シカゴ穀物相場では天候プレミアム加算の動きが優勢になった。作付け期のピークを迎えていた大豆の作付け作業に遅れが確認されたことに加えて、冠水や洪水被害によるイールド(単収)下振れリスクも警戒され、従来想定されていたような生産高見通しを達成できるのか、不安心理が広がった結果である。投機筋は二年連続の需給緩和見通しを背景に作付けシーズンと前後して大きく売り込んできたが、突然の産地天候不順を受けて売り方針からの撤退を進め、トウモロコシ市場に至っては更に一歩進めて買いポジションを構築するような動きも報告されていた。… … …(記事全文5,456文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)