□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年07月21日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。金相場は昨年安値を下抜き、2012年からのダウントレンドが継続中であることを確認しました。今回は少し長めのタイムスパンで金価格のトレンドを検証した上で、今後想定される相場展開、金価格の底打ちの条件などについて、幾つかの論点を提示します。 =================================== 5年来の安値を更新した金相場、その先の価格動向を考えるポイント =================================== <ペーパー資産を信認する時代、信認しない時代> 米国の利上げサイクルに対する警戒感が、金やプラチナといった貴金属市況に対して強力な逆風になっている。4~6月にかけて1オンス=1,200ドルの節目水準での揉み合い相場となっていたCOMEX金先物相場は、7月中旬に1,150ドルの節目、更には3月17日に付けた年初来安値(1,141.60ドル)も下抜き、ついに昨年11月7日の安値1,130.40ドルも下抜いている。これは、2011年9月の1,923.70ドルをピークとしたダウントレンドがなお継続中であることを意味し、今年に入ってから再度勢いを増していた金価格の底打ち論が、またしても否定された形になっている。7月20日の安値は多分に投機的な値動きながらも1,080ドルに達しており、2010年2月以来となる約5年5ヶ月ぶりの安値が更新されている。 基調判断として重要なのは、米金融政策が着実に正常化プロセスを歩んでいることにある。… … …(記事全文4,910文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)