□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年07月17日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。天然ゴム相場は中国株連動の急落相場にはブレーキを掛けたものの、その後の安値是正の動きは鈍く、底固いものの伸び悩む展開になっています。これは非鉄金属相場などにも共通した相場展開ですが、今回は天然ゴム市況に限定して中国要因の考え方を検証します。また、生産地の現物価格も断続的に値位置を切り下げる中、そろそろ生産コストを巡る議論にも注意を払っておくことが必要です。今回は、タイのトレーダーに聞いたタイの生産コスト環境についても、具体的な数値を以って解説します。 =================================== 中国リスクへの警戒続くも、天然ゴムは生産コストという制約に直面する =================================== <天然ゴム市場からみた中国リスク> 東京商品取引所(TOCOM)の天然ゴム先物相場は、7月9日の1kg=199.40円で当面のボトムを確認し、足元では210円台中盤までの切り返しを見せている。中国株価の急落に一応の歯止めが掛かる中、中国リスクを警戒した上海ゴム相場安と円高という二つの相場押し下げ要因が解消されたことが、短期リバウンドを促している。 上海総合指数は、週末の株価水準としては2週連続の上昇となっており、株価急落は3週間で一応の終止符を打った形になっている。なお瞬間的に強力な売り圧力に晒されるような場面もみられるが、売買停止銘柄の比率も20%台を割り込み始めていることもあり、当局の強力な株価対策が株式相場の下支えに成功したとの楽観ムードが支配的になりつつある。… … …(記事全文4,517文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)