□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年07月16日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。イエレンFRB議長の議会証言を受けて、ドルは上昇し、ドル建て貴金属相場は下落しました。イエレン議長が何を証言し、それが金価格にとってどのような意味を持つのか、情報ベンダーなどの解説とは少し異なる視点から解説します。孫子の「拙速は巧遅に勝る」が真っ先に頭に浮かぶ証言内容でした。 =================================== イエレンFRB議長の議会証言の注目ポイントは、「拙速は巧遅に勝る」 =================================== <イエレン証言を受けて金相場は新安値更新を窺う> イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は7月15日、半期に一度開催される下院金融委員会が開いた公聴会に出席した。マーケットでは、そこでFRBの利上げ着手時期について踏み込んだ発言が聞かれるか否かが注目されていたが、結論としては従来よりもタカ派色が強くなったと評価している。 実際に同日のCOMEX金先物相場の値動きをみてみると、アジア・欧州タイムは1オンス=1,150ドル台前半を中心に揉み合っていたのが、議会証言の内容が伝わった直後には1,150ドルの節目を完全に下抜き、一時1,141.90ドルまで急落している。年初来安値1,141.60ドル(3月17日)までは僅かに残り0.30ドルに迫っており、金相場の地合の悪さが再確認できる状況になっている。金相場は昨年11月6日の1,137.20ドルをボトムに、その後は8ヶ月以上にわたって安値更新に失敗し、上値が重いながらも下げ渋る中途半端な相場展開になっている。こうした中、イエレンFRB議長の証言内容をきっかけに、新安値更新局面に再突入できるのかが問われる状況になっている。… … …(記事全文4,312文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)