□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年07月13日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。先週末にはIEAが7月月報を公表しました。ユーロ圏首脳会合を控えていることもあって原油相場は目立った反応を示しませんでしたが、原油相場の弱気派を喜ばせる内容になりました。ここ数ヶ月のIEAの分析がどのように変化してきたのかを確認し、その理由を探ってみると現在の原油相場環境がより深く理解できそうです。 =================================== IEAは原油需給リバランスの遅れを報告、今年下期の調整終了予想を撤回 =================================== <IEAの分析は弱気傾斜中> 国際エネルギー機関(IEA)は7月10日、最新の「Oil Market Report」を公表したが、原油相場の弱気派を勢い付かせる内容になったと評価している。 従来、IEAは昨年後半の原油相場急落を受けて国際原油需給のリバランスが進展していることを報告しており、2月レポートでは「2015年後半の需給バランスはタイト化することが予想される」との、原油価格に対してポジティブな分析を行っていた。価格低下と景気回復が需要を刺激する一方、シェールオイルに象徴されるタイトオイルの増産ペースが鈍化する中、石油輸出国機構(OPEC)の大規模減産なくしても、国際原油需給バランスは均衡状態に向かうことが可能と予測していたためだ。3月レポートでも「価格は安定してきているように思われる」との楽観的な評価が下されていた。… … …(記事全文4,440文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)