□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年07月08日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。グローバルマーケットはギリシャと中国という二つの複合リスクに怯えるリスクオフの局面を迎えていますが、こうした中で安全資産の代表格である金価格は弱含みの展開となり、逆に安値更新のリスクさえも警戒される状況です。なぜ「有事の金買い」ではなく「有事の金売り」なのか、過去の経験なども確認しつつ、現在の金相場環境を検証します。 =================================== 「有事の金売り」が発生中、金という特殊な資産の位置付けを考える好機 =================================== <ギリシャ危機で金相場が急落、安値更新も視野に> 7月7日のCOMEX金先物相場は、1オンス当たりで前日比-20.60ドルの1,152.60ドルと急落した。同日の安値は1,146.80ドルに達しており、3月18日以来の安値を更新している。今年の最安値が3月17日の1,141.60ドルであり、混迷するギリシャ債務問題と中国株急落という二つリスクに金融市場が大きな動揺を見せる中でも、「安全資産」である金価格は着実に値位置を切り下げる展開を維持している。 2011年9月の1,923.70ドルをピークとした金相場のダウントレンドにおいて、現時点での最安値は昨年11月9日の1,130.40ドルとなっているが、いつ新安値更新を打診しても違和感のない価格水準に突入している。何かまとまった売りが入れば、約9ヶ月ぶりに金価格がダウントレンドを形成中であることが確認できる状況になっている。… … …(記事全文4,810文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)