□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2015年06月27日(土)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ ご購読ありがとうございます。コーヒー相場の低迷局面が続いています。ロブスタ種は東南アジアの天候不順を手掛かりに反発を試す動きを見せていますが、焙煎用のアラビカ種はなお安値更新のリスクも否定できない上値の重い相場展開になっています。今月は、USDAから半年に一度の需給報告も行われていますので、その内容を中心にコーヒー需給・相場の現状と展望を考えてみます。 =================================== USDAは15/16年度の在庫減少を予想、それでも上がらないコーヒー相場 =================================== <USDAは2年連続の在庫減少を予測> 米農務省(USDA)は6月19日、半年に一度発表される最新の「Coffee:World Markets and Trade(コーヒー:世界市場と取引)」を公表した。今回から2015/16年度需給見通しの統計も発表されているが、15/16年度の世界コーヒー期末在庫は3,154万袋(1袋=60kg)との見通しが示されている。これは11/12年度の2,565万袋以来、4年ぶりの低在庫見通しである。13/14年度はブラジル産コーヒーの豊作環境もあって世界全体で3,969万袋の在庫を計上したが、翌14/15年度は3,355万袋まで落ち込み、15/16年度は2年連続の在庫減少見通しになっている。 とは言っても、世界のコーヒー生産が何か大きなトラブルに直面している訳ではない。15/16年度の世界コーヒー生産高は、14/15年度の1億4,626万袋から1億5,265万袋まで4.4%もの大規模増産見通しになっており、12/13年度の1億5,494万袋や13/14年度の1億5,431万袋は下回るものの、供給水準そのものが大きな問題になる局面は脱する見通しになっている。… … …(記事全文4,559文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)