… … …(記事全文2,051文字)デフレーションとは、物価の下落ではない。そもそも、「言葉」からして違う。
デフレートとは「縮む」という意味だ。GDP(総需要)が縮む、あるいは拡大しない現象がデフレーションなのだ。
逆に、インフレーションとは物価の上昇ではなく、GDPの膨らみだ。インフレートは膨らむという意味だ。そもそも、言葉の定義からしてそうなっている。
もっとも、総需要が縮んでいるデフレ期に、物価が下落しがちなのは確かだ。
当たり前だが、総需要が縮んでいる状況では、「国内」の生産者は価格を引き下げざるを得ない。
とはいえ、外国の生産者は関係がない。
外国の生産者が食料、エネルギー等の価格を引き上げると、
「国内の需要が縮小している(=デフレーション)であるにも関わらず、物価が上がる」
という状況は起き得る。
というよりも、2021年以降の日本で、実際に起きていた。
あるいは、政府が消費税を増税すると、多くの企業が価格を引き上げる。となれば、デフレーション(総需要の縮小)期であるにも関わらず、物価が上がる。
デフレーションは物価下落ではない。