… … …(記事全文2,355文字)農業とは、なかなか難しい産業である。
何しろ、不作では国民が飢えてしまうわけだが、豊作になれば良い、という話でもない。
日本国内のコメの需要は、毎年700万トン程度である。
ところが、コメの生産能力は1400万トンもあるのだ。
国内需要の倍の生産能力がある以上、普通に作ってしまうと「供給>需要」となり、コメ価格が暴落する。
すると、多くの農家が廃業していくことになるため、農林水産省は供給を抑制する「減反政策」を続けざるを得なかったわけである。
10アール当たりのコメの作物収穫量(年間)を見ると、1883年時点では150万トン程度だった。
それが、2021年時点では500万トンを超えている。
つまりは、土地生産性が四倍以上に上昇したことになる。
理由は、もちろん機械化や自動化、各種農薬や肥料等を使うことにより、コメの生産性が急上昇したためだ。
実は、1945年以降の主要先進国の農業の問題は、
「生産不足」
ではなく、
「生産過剰」
なのである。