… … …(記事全文2,455文字)米イスラエル・イラン戦争が開始して3週間が経過した。戦況は、トランプが側近から聞かされていた超短期決戦とはならず、世界を巻き込んで泥沼化の様相を呈している。この戦争が「世界の多極化」の一環であることは間違いない。だが、ロシア・ウクライナ戦争や年初のベネズエラ急襲などとと違う点は、宗教戦争の側面があること、少なくとも宗教戦争を装っている点だ。
●イラン戦争は「宗教の兄弟喧嘩」
中東紛争の根底には必ずと言っていいほど宗教対立の歴史が横たわっている。今回の戦争でいえば、ユダヤ教とイスラム教の数千年にわたる確執だ。
<2026年3月18日 JBプレス>
ユダヤ教とイスラム教は、ともに旧約聖書に登場する「アブラハム」を共通の祖先・信仰の父としている。すなわち、キリスト教を含めユダヤ教とイスラム教は、アブラハムという同じ神を崇拝する「兄弟」だ。
<ユダヤ教とイスラム教とキリスト教は「兄弟」>
だが、「兄弟」であるがゆえに、アブラハムの後継ぎ問題で憎しみ合う関係になってしまった。
<憎しみ合う原因「後継ぎ争い」>
兄弟ゆえに「聖地」が同じエルサレムなのも、憎しみ合う原因のひとつだ。
ユダヤ教にとってエルサレムは、アブラハムがイサクを(生贄として)捧げようとした場所であり、第三神殿を再建してメシア(救世主)を迎え入れるための聖地だ。
一方、イスラム教にとっては、アブラハムがイシュマエルを(生贄として)捧げようとした場所であり、後の預言者ムハンマドが昇天した聖地「アル=アクサー・モスク」でもある。
現在、エルサレムにはイスラム教の「岩のドーム」があり、その周りにユダヤ教の「嘆きの壁」がある。
聖地に第三神殿を建設することが悲願であるユダヤ教徒にとって、「岩のドーム」は最大の障害であり排除すべき建築物だ。
<「岩のドーム」と「嘆きの壁」>
米イスラエルのイラン攻撃の目的は「イラン政権転覆」「核抑止」等、イランの脅威排除とされる。地政学リスクの観点からはその通りだが、本質はキリスト教も含めた「宗教の兄弟喧嘩」だ。肉親同士の確執ゆえに根深いものがある。
<米イスラエル・イラン戦争の本質は「宗教の兄弟喧嘩」>
このように、今回の戦争を「宗教戦争」という観点で捉えるならば、無論「エゼキエル戦争」との関係が浮かび上がってくる。





