… … …(記事全文3,768文字)トランプは、イスラエルを熱狂的に支持する「キリスト教福音派」を支持母体としている。また、全米最強のロビー団体AIPAC(アメリカ・イスラエル好況事務委員会)から多額の資金援助を受けている。加えて愛娘イヴァンカの一家もユダヤ教徒だ。トランプが歴代大統領で最も「親イスラエル」である理由は十分にある。一方でトランプは、イスラエルの暴虐と指導者ネタニヤフを心底嫌悪しているのもまた事実だ。
●トランプとネタニヤフの愛憎
トランプがネタニヤフを「不義理な男」と見限る決定的な出来事は、2020年大統領選の直後に起きた。バイデンの勝利が伝えられるやいなや、ネタニヤフはいち早く祝辞を送ったのだ。この「裏切り」以来、トランプは公の場でもネタニヤフへの嫌悪を隠さなくなった。
<2021年12月10日 AXIOS>
2023年10月のイスラエル・ハマス紛争時も、トランプはネタニヤフを励ますどころか「彼は準備不足だった。我々を失望させた」と公然と批判した。2024年のTIME誌のインタビューでは、「ネタニヤフを信用しているか」という問いに「私は誰も信用しない」と突き放し、彼が各国から批判されるのは「当然だ」とまで言い放った。
<2024年5月1日 TIME誌>
<ネタニヤフを無視して退席するトランプ>
https://x.com/KAGdrogo/status/1867273952479068442?s=20
この確執は大統領再選後も続いた。2025年5月の中東歴訪時、トランプはあえてイスラエルを訪問先から外している。対話による「ディール」を望むトランプに対し、武力行使による解決を執拗に迫るネタニヤフとの間には修復不能な溝があった。
<2025年5月15日 時事通信>
<2025年5月9日 AF Post>
結局、6月にイスラエルがイランを先制攻撃したため、米国も後追いでイランの核施設を空爆したが、トランプは「核施設は完全に破壊した」と強弁してネタニヤフに短期の戦争終結を強要した。ネタニヤフは目標のイラン政権転覆も核施設完全破壊も達成できなかったが、イランの超音速ミサイルによりイスラエルの防空システムが破られるという想定外の事態に、トランプの提案を受け入れて「すべての目標を達成した」と言うしかなかった。後に「12日間戦争」と呼ばれるこの戦争は、トランプが極めて短期間で終息させたものだった。
<2025年6月24日 読売新聞>
このようなトランプが「イラン再攻撃」に方針転換したのは、昨年末にネタニヤフがトランプの別荘「マー・ア・ラゴ」を訪問してからだ。
会談前のトランプは対話・ディールによる解決に未練を見せ、武力行使には慎重な構えを崩していなかった。だが、会談後、会見に現れたトランプは、打って変わって「イランが核やミサイルを開発し続けるなら地獄を見ることになるだろう。」と、開戦を容認する言葉を口にした。
<2025年12月30日 朝日新聞 不機嫌な表情でネタニヤフに目をやるトランプ>
何故トランプは、ネタニヤフとの会談直後に一変したのか。
その原因について、ネットで“さもありなん”と囁かれているのが、エプスタイン・ファイル脅迫説だ。







