Foomii(フーミー)

ここまで書いたら殺される!? メディアが絶対報道できない「裏話」

上村史朗(ブログ「夢と勇気とサムマネー」運営)

上村史朗

多極化の号砲(2)

ベネズエラは世界最大の原油埋蔵量を誇り、長年、中国やロシアが米国に対抗するための南米の足場としてきた。特に中国は2012年からベネズエラにインフラ投資し、ベネズエラの原油を格安で輸入してきた経緯がある。今回中国の代表団は、マドゥロが拘束される直前まで協議していたようだが、協議の内容についてはコメントを拒否している。

 

 

●米中露の「プロレス」?

 

<2026年1月5日 共同通信>

 

マドゥロ拘束直前まで中国の代表団が協議していたことについて、大手メディアは「ベネズエラと中国は米国の軍事作戦に全く気付いていなかった」「中露がベネズエラに提供した防衛システムは全く機能しなかった」「中国は面子を潰された」と報じている。


<2026年1月7日 サウスチャイナ・モーニングポスト>

 

<2026年1月8日 Total News World>

 

だが、150機もの米軍ヘリが中露の防空システムを潜り抜け、マドゥロも抵抗らしい抵抗を見せず僅か30分で拘束されるという、余りにも鮮やか過ぎる軍事作戦に、筆者は米中露間で事前に擦り合わせていた可能性を感じざるを得ない。

 

事実、トランプは、今回の軍事作戦の1週間前にマドゥロにトルコへの亡命を含む投降を呼びかけていたという。であれば、当然マドゥロは、政治的・経済的に親密な中国とロシアに相談していたはずだ。

 

<2026年1月4日 共同通信>

 

トランプは米CIAの工作員やマドゥロ政権内に内通者や裏切者がいたことも公表しているが、それらや停電程度でベネズエラに配備された中露の強力な防空システムが簡単に破られるとは考えにくい。実際、昨年11月にはその防空システムが米爆撃機を追い返した実績もある。


<2026年1月6日 zee media>

 

<2026年1月6日 櫻井ジャーナル>

 

仮に内通者や裏切者が防空システムを意図的に機能不全にしたならば、それは間接的に中露に対する裏切りになる。裏切者に対する社会主義国の制裁は「粛清」すなわち死刑だ。中露に楯突けないベネズエラの政治家や軍人が死を覚悟してそのようなことをするとは考えにくい。

 

トランプは、「世界の多極化」を目指す同志のプーチンと習近平にも事前に相談ないし通告していた可能性を筆者は感じている。米中露は互いに深刻な軍事的対立をしたくないはずだ。

 

その証拠にロシアは、通常ならば自国の勢力圏への介入には即座に軍事的な誇示(爆撃機の派遣など)を行うが、今回は外交的な非難にとどまっている。

 

<米国のベネズエラ掌中に対しプーチンは沈黙を守っている>

人, 記号, 男, 立つ が含まれている画像AI 生成コンテンツは誤りを含む可能性があります。

 

ロシアがマドゥロを助けなかったことは、1年前にイスラエルのシリア攻撃にロシアが反撃しなかったことを彷彿させる。ロシアはウクライナの領土分割と引き換えにシリアを守らず、アサド大統領を自国に亡命させた。


<2024年12月16日 日経新聞>

 

<シリア政変は米露イスラエルの間ですり合わせたものだった>

 

中国とベネズエラの関係で指摘しておきたいのは、中国にとってベネズエラはもはや「投資に見合わないリスク」となりつつあった点だ。すでに中国がベネズエラに投じた600億ドル以上の融資は焦げ付いている。ベネズエラの石油精製施設は50年近く放置され老朽化が激しく、爆発事故が頻発し、中国の手に負えるものではなかったという。中国はボロボロのベネズエラに固執するよりも、米国による管理下で石油産業が再建され、債務返済の道筋が立つことを選択した可能性がある。中国が代表団とマドゥロの協議内容を語らないのは、このようなことを話し合ったからではないだろうか。

… … …(記事全文5,112文字)
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