… … …(記事全文2,141文字)2026年1月3日未明、世界は文字通り「激震」に見舞われた。米軍による特殊作戦「アブソリュート・リゾルブ(絶対的決意)」により、ベネズエラのニコラス・マドゥロ大統領が電撃的に拘束された。米国の軍事行動は複数の目的を兼ねるのが常だが、最大の目的は「新モンロー主義」と「世界の多極化」の推進だ。
●「麻薬テロ」は建前
<2026年1月3日 ロイター>
<トランプは自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」にマドゥロの拘束姿を公開した>
トランプ政権は、今回の作戦を「戦争」ではなく、2020年から起訴されていた「麻薬テロリズム」容疑に基づく「法執行(逮捕)」だと主張している。
<2026年1月6日 FNNプライム>
「法執行」という大義名分は、1989年~1990年の米国のパナマ侵攻でノリエガ将軍を拘束する際に使われた手法だ。ノリエガ将軍の拘束理由も「麻薬密売の罪」で、拘束した日も1990年の1月3日だった。拘束理由と日付の一致は偶然ではない。「かつての麻薬テロリストの掃討の再現」という政治的メッセージだ。
<2026年1月4日 共同通信>
ベネズエラがコカインの米国流入に関与していたことは事実だが、コカインの製造地はコロンビアで、ベネズエラは経由地に過ぎない。また、米国で深刻な問題になっているフェンタニルは、中国から名古屋経由でメキシコに原料が密輸されてメキシコで製造されており、ベネズエラは関与していない。トランプが本気でコカインやフェンタニルの米国流入を阻止したいならば、今回の軍事作戦は中国やコロンビアやメキシコに向けられるべきだ。マドゥロ拘束理由「麻薬テロの罪」は建前に過ぎない。
<2026年1月3日 産経新聞>
米国は昨年9月からベネズエラの麻薬密輸船(本当に麻薬密輸船だったのかは不明)を相次いで爆破・撃沈させてきた。それらは今回の軍事作戦を正当化させる布石だったのである。
<昨年9月以降、トランプ政権は少なくとも36隻を爆破し100人以上殺害している>
https://x.com/wangxiang2021/status/1965055285380403307?s=20
「麻薬テロの罪でマドゥロ逮捕・拘束」は、国内外の法的手続や国際法上の批判を回避するための意図的なレトリック(言い換え)に過ぎず、国際法違反は明確だ。
<国際法違反の誹りは逃れられない>
無論、マドゥロ拘束が国際法に抵触することはトランプ政権も重々承知だ。その上で実行したことに、トランプの強いメッセージを筆者は感じる。
「偽善と無力に満ちた国連や国際法の終焉」である。







