… … …(記事全文4,433文字)※本日9月22日(月)は、前回の続き「生まれ変わりはあるか(2)」を配信する予定でおりましたが、情報鮮度の関係から、今日と明日の2回に分けて、米国で起きましたチャーリー・カーク暗殺事件についてお伝えし、「生まれ変わりはあるか(2)」は、9月29日(月)に配信いたします。
米国の暗殺の歴史に不名誉なページが新たに加わった・・・。9月10日(米時間)、著名な保守系政治活動家チャーリー・カーク氏(31歳)が凶弾に倒れた。未来の共和党大統領を嘱望された若きリーダーの死は、米国をどこに向かわせようとしているのだろうか。
●トランプ暗殺未遂事件以来の衝撃
<2025年9月11日 BBC>
チャーリー・カーク(Charlie Kirk)は米国の保守派活動家で、トランプの熱烈な支持者として知られていた。彼は18歳だった2012年、米国内のリベラル(左翼)系大学で保守的な思想を学生に広めることを目指す団体「ターニング・ポイントUSA(TPUSA)」を創設、各地のキャンパスで公開討論会を開き、LGBTやDEIや気候変動などリベラル思想に染まった学生らと議論を重ね、多くの学生を真の意味で目覚めさせてきた。また、TikTokで700万人以上、X(旧ツイッター)で600万人以上のフォロワーを持ち、米国の学生の間で最も影響力のある人物としても知られていた。
<2025年9月11日 朝日新聞>
チャーリーは共和党支持者や米国保守層から絶大な支持を受ける一方で、民主党支持者やリベラル層からは激しく嫌われていた。彼はトランプの支持母体キリスト教福音派で、反LGBT・反DEIの立場から、フェミニストやLGBTや黒人に対する過激で差別的な発言も多く、殺人予告や脅迫を受けることは日常茶飯事だったという。
それゆえ、チャーリー暗殺の報に接した人々はみな、左翼による犯行と直感したことは想像に難くない。無論、筆者もその一人だ。
実際、容疑者として逮捕された若者タイラー・ロビンソンは左翼思想の持主で、パートナー(恋人)はトランスジェンダー(身体は男、心は女性)、現場に落ちていたライフル銃に残っていた弾薬には反ファシズム(=反トランプ、反右翼)を意味する言葉が刻まれていたなど、左翼による犯行の疑いは濃厚だ。また、筆者が2週間前に「極左勢力が反撃に出てきた可能性がある」と書いたように、チャーリー暗殺も極左勢力の反撃のひとつと見ることもできる。
<2025年9月12日 TBS>
<2025年9月15日 時事通信>
だが、あまりにも予想通りの展開は、かえって不自然に思えてしまう。その最たるは、大手メディアが容疑者を自分たちと同じ左翼思想の持主と報じていたことだ。大手メディアがリベラルに不利な報道をするのは不自然だ。
また、現場に残された証拠(弾薬)が左翼思想を露骨に示唆していること、容疑者がすぐに特定されたこと、容疑者は華奢で若い男性であること、FBIがろくな取り調べもせず早々に単独犯行と断定していることなど、安倍氏暗殺やトランプ暗殺未遂のときと瓜二つの展開も気になる。
<容疑者はなぜか全員華奢で若い男性>
そこで今回の事件について情報収集してみると、やはり不自然な点があった。
●不自然な点
- (1)真犯人を逃す妨害工作?
チャーリーの銃撃で会場がパニックに陥る中、警察は2人の男性を誤認逮捕している。そのうちの一人はジョージ・ジンという71歳の男性で、ジョージはチャーリー銃撃直後、「私がチャーリーを撃った。今度は私を撃て。」と叫んだという。警察はジョージを逮捕したが、のちに、警察が銃撃犯を捕まえるのを妨害するのが目的だったと報じられた。
<2025年9月17日 BBC>
だが警察は、ジョージが銃撃人の逃亡を手助けしたと認識しているにもかかわらず、ジョージに共犯の証拠はないと早々に判断している。
<銃撃犯の逃亡を手助けしたのに「共謀の証拠はない」?>
実はこの男性はユタ州で「gadfly」(風変わりな活動家)として知られ、1980年代から政治イベントや公開フォーラムで騒動を起こすことで有名な人物だという。過去の犯罪歴には、2013年のソルトレイクシティ・マラソンへの脅迫メール(テロ脅迫罪)、不法侵入、平和妨害、2019年のユタ内陸港湾局への抗議など25件の逮捕歴がある。彼は政治的には「保守寄りのリバタリアン」とされ、共和党イベントにも頻繁に出没する「厄介者」だという。
<2025年9月17日 The Salt Lake Tribune>
不可解なのは共和党支持者のジョージが、なぜチャーリーを暗殺した犯人の逃亡を手助けしたのかだ。また、たとえ世間を騒がせるのが好きな厄介者でも、暗殺という異常事態の中で「自分がチャーリーを撃った。自分を撃て(殺せ)。」と即座に虚言できたのも不自然だ。ジョージはこの日チャーリーが暗殺されることを知っていて、逮捕された若者ではない真犯人の逃亡を助けたのではないだろうか?
(2)ハンドサイン
ネットで最も拡散している陰謀論が、チャーリーが撃たれる直前に、白い帽子を被った男性と、サングラスの黒服男性(チャーリーのボディガード)がハンドサインらしき動きをしており、狙撃犯へのGOサインだったのではないか、というものだ。
下はその動画だ。2人は明らかにハンドサイン的な動きをしている。チャーリーはこの動きの直後に撃たれた。ちなみにこの動画は撃たれる直前までの映像で、出血するショッキングなシーンは含まれていない。








