… … …(記事全文3,298文字)※本メルマガは基本的に毎週月・木に配信しておりますが、今回お伝えするイスラエル・イラン戦争は、刻一刻と状況が変化しておりますので、情報の鮮度が高いうちに今週2本分を先行配信いたします。
ついにエゼキエル戦争が始まるのか ―。6月13日、イスラエルがイランの核関連施設を攻撃し、イランもミサイルや無人機でイスラエルに反撃した。両者は事実上の戦争状態に突入した。
●イスラエルの先制攻撃が6月13日だった理由
<2025年6月14日 読売新聞>
イスラエルの目的は、イランの核兵器保有可能性の永久排除と政権転覆だ。
イスラエルの先制攻撃が6月13日だったのは、イランの核開発(ウラン濃縮)に関する米・イ高官間の交渉期限が6月12日に到来したからだ。この間、高官間の交渉は難航し、15日に予定されていた協議で合意に達するかは微妙な情勢だった。
イスラエルは、15日に米・イが、平和利用目的に限りイランのウラン濃縮を認める合意に達することを、何としても防ぎたかった。なぜなら、イランが合意を破って濃縮ウランを兵器に転用し、イスラエルに核ミサイルを打ってくる可能性が残るからだ。一方、合意に達しなければ、それはそれでトランプ政権の面目は潰れる。
15日の合意が微妙な情勢において、6月13~14日の空白期間にイランを攻撃して協議をうやむやにすることは、イスラエルと米国双方にとって最も合理的な選択だった。
<2025年6月11日 時事通信 米国はイスラエルの先制攻撃を事前に知っていた>
<2025年6月14日 TBS NEWS>
<2025年6月16日 ヤフーニュース 13日のイスラエル先制攻撃により、15日に予定されていた米・イ協議は中止になった>
●イスラエルの目的は「イランの核保有可能性の排除と政権転覆」
イスラエルは今回の軍事・諜報作戦を「ライジング・ライオン作戦」と呼んでいる。これは、1979年に起きたイラン革命以前のパフラヴィー王朝の国章である獅子(ライオン)と太陽を引き合いに出し、イラン国民に政権転覆の呼びかけを狙ったものだ。




