… … …(記事全文8,748文字)2025年11月10日発行(通算第848号)
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世界情勢ブリーフィング
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秋になったと思ったら、クリスマスの飾りなども見かけるようになり、あっという間に冬を感じさせる時期になりました。日によってはダウンジャケットを着ても違和感がありません。毎年、日本も四季から二季に近づいているように感じられます。
さて今週は、民主党が大勝を収めたNY市長選、バージニア州知事選、ニュージャージー州知事選を取り上げ、民主党の今後と中間選挙の展望について解説します。
政府閉鎖についてはメルマガ第845号(10/20)で述べたとおりで、おそらく今週末までに決着します。IEEPA関税の最高裁判決の見通しについては第825号(6/2)と第842号(9/29)で述べたとおりなので、そちらを参照下さい。
「今週の映画」は、私の好きな監督の必見の一作です。「あとがき」も、個人的な思い出もあり、力が入りました。
【目次】
1.先週の動き
● NY市長選、バージニア州知事選、ニュージャージー州知事選
2.今週の動き
3.今週の映画
4.近況報告
5.あとがき
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先週の動き
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11/2(日)
・OPECプラス会合(オンライン)
11/3(月)
・米韓国防相が板門店の共同警備区域(JSA)を訪問
・中国の李強首相とロシアのミシュスチン首相が会談(杭州)
11/4(火)
・トランプ大統領が中国への追加関税を20%に下げる大統領令に署名
・トランプ大統領がNASA長官にジャレッド・アイザックマンを再指名すると表明
・NY市長選、バージニア州知事選挙、ニュージャージー州知事選挙(民主党のマムダニ、スピンバーガー、シェリルが勝利)
・チェイニー元副大統領の死去が発表
・中国の習近平国家主席とロシアのミシュスチン首相が会談(北京)
・ロシアのプーチン大統領が最新型のICBM「サルマト」を26年に実戦配備すると表明
11/5(水)
・米連邦最高裁が国際緊急経済権限法(IEEPA)に基づく関税の合憲性に関する訴訟の口頭弁論
11/6(木)
・米・中央アジア5か国(C5+1)首脳会議(ワシントンDC)
・トランプ大統領がカザフスタンはアブラハム合意に参加すると表明
・ロードアイランド州連邦地裁がトランプ政権にフードスタンプ(SNAP)の11月分を11月7日までに全額支給するよう命じる判決
・米民主党のペローシ元下院議長が26年下院選への不出馬を表明
・中国主催の世界インターネット大会(烏鎮、~9日)
・イスラエルがレバノン南部を空爆
11/7(金)
・米・ハンガリー首脳会談(ワシントンDC)
・米連邦最高裁がトランプ政権にフードスタンプ(SNAP)の11月分を11月7日までに全額支給するよう命じるロードアイランド州連邦地裁の判決の効力を差し止める判決
・ポートランドの連邦地裁がポートランドへの州兵派遣を違法とする判決
・コーネル大学がトランプ政権と助成金の支払い再開で和解したと発表
・米共和党のステファニク下院議員がNY州知事選への出馬を表明
・中国がレアアース輸出規制の一部の1年間延期を発表
●NY市長選、バージニア州知事選、ニュージャージー州知事選
米国では、大統領選と中間選挙のいずれも行われない年(奇数年)にも選挙があり、「オフ・イヤー選挙」と呼ばれます。
今年は、ニューヨーク市長選、バージニア州知事選、ニュージャージー州知事選が実施され、いずれも民主党候補が50%を超える支持を得て大勝しました。また、カリフォルニア州では、民主党のニューサム知事が提案した選挙区再編案が住民投票で64%の賛成を得て承認されました。
このように今回の選挙では、民主党が主要なところで大きな勝利を収めました。トランプ時代において民主党が盛り返す転換点となるのか。来年の中間選挙の展望も含め、その意義について解説します。
