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手にとるようにすぐわかる! どん底マスター中島孝志の「V字反発する“どん底銘柄 特急便”」

中島孝志(作家・コンサルタント etc)

中島孝志

予測通り!日銀緩和継続で世界市場リスクオン!年末年始「爆弾」要注意!Y・T・H・M・H・Dチャート解析オンパレード!

『予測通り「時間軸」最優先!植田日銀緩和政策継続で世界市場はリスクオン!メガバンク株価大幅調整はいまだけ?年末年始「爆弾」要注意!24/1-3米利下げ開始→米株価上昇トレンド牽引?日米イールド格差縮小→円高シフト→日本株大幅調整か?ETF資金いよいよ流入→金価格本格上昇すでに始動!2-3月好決算期待「Y・T・H・M・H・D」チャート解析オンパレード!』

時代は大きく転換しようとしています。いや、すでに転換してしまったのかもしれません。

■日米株価パフォーマンス

世界が注目したのは「利上げスルー確定のFOMC(12/12-13)」ではなく、「YCC・マイナス金利解除あるの?ないの?」が問われる「日銀金融政策決定会合(23/12/18-19)」でした。

直前、1ドル140円台に突入するも、予測通り、植田日銀は米欧当局の忖度のみならず、日本政府&金融機関への忖度から「なにもセンムの緩和政策継続」。市場はこれが好感されて相場急上昇となりました。

ただし、米市場下落を受けて大幅安でいってこいの展開。


植田総裁のホンネは・・・金曜機関の債券処理ができるまではできるだけ円高にはしたくない、という親心がミエミエ。

というわけで、「マイナス金利解除」は来月1月と予測するアナリストも少なくありませんが、すでにいまクリスマスイブでは24/1は間に合いません。直近、日銀会合は24/1/23ということはもっとも早くても3月、次回は24/3/19→4月末。

この3月会合は直前に春闘交渉の回答日が集中します。「春闘の結果を見極めたい」と植田総裁は何回も強調していますから、24/4/25-26→5月末となるのでは・・・。4月ならば「1月展望レポート」に加えて次の「4月展望レポート」を確認できます。

解除のハードルは2023年並み、あるいはそれを上回る賃上げ率=ベア3.58%となります。

さすがに今回のようにスルーはできないと思いますが、いままで述べてきたように牛歩どころか亀歩になりそうです(長くなるので追加は後述します)。

一方、Fedはというと、すでに前回配信号で「PCEコアデフレータでは、9月=23年3.7%、24年2.6%が、この12月は23年3.2%、24年2.4%とディスインフレに自信満々。ドット・チャートにしても、24年2回利下げ5人、3回6人、4回4人。24年2-4回利下げ意見が大勢を占めている」と述べました。

それが「11月コアPCE(個人消費支出)価格指数(米商務省発表)」は前年同月比△2.6%。10月△2.9%から鈍化。△3%を下回るのは2カ月連続です。これで市場は24/3には利下げ始動確定、と勝手に盛り上がっています。

■米市場OUTLOOK

米主要3指数はマチマチ。ダウ工業株30種平均は37385ドル(▼18ドル)。Nasdaq総合指数は14992.97P(△29.11P)で終了。

「11月コアPCE」の伸び鈍化→利下げ期待→IT・ハイテク株、Growth株買い先行が、「12月ミシガン大消費者信頼感指数(確定値)」「長期インフレ期待が予想外に上方修正」→長期金利上昇転換→相場失速。

具体的には、このところ絶好調のダウ(12/20最高値37641ドル)は週末12/22にも37534ドルをつけたものの、終値は37385ドルと反落・・・多くの投資家はクリスマス3連休から年始まで休暇となるため、ダウはいったんピークアウトかもしれません。

参考までに、「クリスマスラリー」の定義は年内5営業日+新年2営業日の合計でプラス・・・ということ。こうなればサンタクロースが市場に舞い降りたという証拠。そうならない年は? リーマン・ショック勃発!

23-24年は12/22-1/3の基準値=ダウ37404.35ドル、S&P500=4746.75Pとなります。

■SOX指数(フィラデルフィア半導体株指数):4132.86(△14.26 △0.35% 12/22 2日続伸 最高値4161.92)(12/1 3738.27 12/15 4117.00 2週続伸)

--アップル(▼0.55%)グーグル(△0.65%)メタ(▼0.20%)アリババ(▼1.29%)エヌビディア(▼0.33%)ネットフリックス(▼0.99%)アマゾン(▼0.27%)バイオジェン(△1.62%)⇔「4523エーザイ」のアルツハイマー治療薬好感 バークシャー(△0.09%)マイクロソフト(△0.28%)テスラ(▼0.77%)MRM(△2.51%)ADBE(▼0.23%) ARM(△1.53%) SMR(△0.00%)ラッセル2000(△0.84%)HTG(▼0.12%)SOLX(半導体ブル3倍)(△0.83%)

■S&P500の週間ヒートマップ:

■欧州株式市場:イングランド銀行(英中央銀行)などの主要中銀が来年利下げ開始期待感が相場牽引。クリスマス休暇となるのを薄商い。FTSE100種指数は△1.60%と4週連騰。

◇FT100(ロンドン):7697.51(△2.78 △0.04% 2日ぶり反発)

◇DAX(フランクフルト):16706.18(△18.76 △0.11% 同)

◇CAC40(パリ):7568.82(▼2.58 ▼0.03% 2日続落)

◇RTSI(ロシア):1057.58(△5.71 △0.54% 3日ぶり反発)

■コモディティ相場:

◇バルチック海運指数:208700(▼63.00 ▼2.93 12/21 7日続落)

■NY商業取引所(NYMEX)原油先物相場:クリスマス3連休前に利益確定売り優勢、続落。

■NY商品取引所(COMEX)金先物相場:対ユーロでドル軟化を背景に続伸。ETF資金いよいよ流入→金価格本格上昇すでに始動!


■日本市場OUTLOOK

12/20に日経平均株価は33824円まで急伸。翌12/21▼535円へと急落、週末12/22に33169円(△28円)引けで終了。

日足ボリンジャーバンンド・プラス2Σ(33859円)と重く25DMA(33172円)水準。11/20高値33853円はもちろん、33800円をなかなか抜けない展開です。これで75DMA割れなら安値はボリンジャーバンド・マイナス1Σ(32820運)から下値支持線=200DMA(31389円)までありそう・・・。

当面、11/20年初来高値33853円突破を確認してから動いても遅くはありません。

為替は、週末12/22に141.87円まで円高。日足ボリンジャーバンド・マイナス1Σ(143.35円)を抜けないまま相変わらず「円高トレンド」。やはり世界の投資家とくにヘッジファンドは日銀が突然動くのでは、と疑心暗鬼。植田総裁のキャラは「突然」という言葉はなく、どちらかというと「確認ができてから」という手堅い運営ではないでしょうか。

さて、冒頭の続編・・・私の古巣である「東洋経済」では、「四季報オンライン」に某アナリストが、「24/3、米国が利下げ転換予想が強くなっている。日銀がマイナス金利解除に踏み切ると大きく円高に振れ、株式市場も動揺するはずだ。それを避けるためには24/1がベター」と述べていらっしゃいます。さらに「12/19会見で、植田総裁は米国が動く前に焦って政策変更しておく考え方は不適切、と発言しているが日銀単独で決められるものではない」とも・・・。

ならば、Fedの利下げ確認のずっと後にしては? 植田日銀は円高転換を急いでいないことに留意すべきでは? わが国のインフレは米欧と比較しても多寡が知れているのです。しかも典型的なコストプッシュインフレ。コストが剥げ落ちるか、頼みの綱の「賃上げ」に合格するか・・・後者はダメなのでは?

23/4/14配信「中島孝志の経済教室メルマガ」で書いたように・・・。

「金融緩和修正に慎重」「出口戦略は5年間(解除にはそれだけゆっくりかけるという意味)」という予測で市場は「株価好転」。2/24から市場は上昇トレンド。3/9まで日本株は爆騰も植田効果です(もう1つは中国投資分が日本市場流入)。

植田さんは日銀審議委員のとき、速水優という、いつもいつも悪手を連発する日銀総裁が00/8にゼロ金利終了→利上げを言い出した時、反対票を投じています(もう1人の反対は中原伸之さん)。「するリスク」と「しないリスク」を勘案すれば「するリスク」が高い。もう少し確認してから判断すべきでは・・・と「時間軸」を主張しました。今回もこの見方はブレてません。

結果はご存じの通り、01/2に再利下げ(ゼロ金利政策回帰)という恥さらし。

円安は日本株にはプラス。バイデンは戦争ビジネスと金融ビジネス最優先ですからドル高バンザイ。円高はこの2つを潰す暴挙・・・金利高がウエルカムなのは陰られたメガバンクだけ。地銀などは保有債券が赤字となりにっちもさっちも行かなくなるのでは?

投機筋のショートカバーはまだありそうですから、年末年始にかけてさらに円高が加速するかもしれません=株価下落?

来週はいよいよ年末、大納会。マーケットは閑散・小動き。方向感が出るのは新春になってからでは?

■先週の日経平均株価:33169円(週末比△198円△0.6%)と2週連騰。

↓12/18(月) 反落 日銀決定会合警戒し売り優勢。32758円(▼211円)

↑12/19(火) 急反発 日銀の金融緩和維持で買い優勢。33219円(△460円)

↑12/20(水) 大幅続伸 先物主導で買い戻し加速。33675円(△456円)

↓12/21(木) 大幅反落 米株急落でリスク回避売り。33140円(▼535円)

↑12/22(金) 小反発 朝高も円高基調で伸び悩み。33169円(△28.58円)

■日経平均株価の寄与度ネガポジ・ランキング:

■今週の展望:米欧はクリスマス休暇入り。薄商い予想。閑散相場で個人主体の売買中心。為替は円高トレンド。円高メリット銘柄買いか・・・。

■今週の重要イベント

◇国内:

12/26「11月完全失業率」「有効求人倍率」

12/28「11月鉱工業生産」

◇海外:

12/27「1-11月中国工業企業利益」

12/31「中国12月製造業PMI」「サービス業PMI」


投資に参考となりそうなデータは以下の通り。

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