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山田順の「週刊:未来地図」 ― 日本は、世界は、今後どうなっていくのでしょうか? 主に経済面から日々の出来事を最新情報を元に的確に分析し、未来を見据えます。

山田順(ジャーナリスト・作家)

山田順

就活で言われているすべてのことが間違い!2025年に必要な人材とは?

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━         山田順の「週刊:未来地図」   No.015 2012/12/18   就活で言われているすべてのことが間違い!2025年に必要な人材とは? ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 街でリクルートスーツ姿の学生を見かけます。今年は解禁が12月1日になり、就活とクリスマスシーズンがいっしょにやってきたからです。そこで、今回は未来を見据えた「就活」について考えます。 最近では、「内定は親子で勝ち取るもの」として、親の参加も必要とさかんに言われています。はっきりいってバカげていませんか? ともかく、現在、日本で行われている「就活」は、未来を考えればすべて間違っているとしか言いようがありません。 [目次] ────────────────────────────────── ■落ちるたびに自分が嫌になり、また頑張るの繰り返し ■学歴不問といって実際は学歴順に採用する ■子供といっしょに面接練習しても無意味 ■これが、採用側が使っている大学ランキング ■「男子は金融、女子は化粧品会社」にエントリー ■「3年以内に3割が辞める」と想定して採用 ■誰もが同じ行動を取らなければならない壮大なムダ ■誰もが自分は平凡だということを認めたくない ■「キミはこの世界でたった一つの存在」という欺瞞 ■じきにサラリーマンもOLも消滅するのは確実 ■今後生きていくために必要な「3つのE」とは? ■「ジョブレス・リカバリー」はなぜ起こったか? ■進む『ワーク・シフト』に対応することが求められる ■10年後、20年後を見据えてすべきこと ───────────────────────────────────――― ■落ちるたびに自分が嫌になり、また頑張るの繰り返し  12月に入ってから、都内の目ぼしいイベント会場では、企業の合同説明会(ゴーセツ)が目白押しだ。それ以外にも、業界ごとの説明会、企業グループや企業単体の就活セミナーなどが、ひっきりなしに開かれている。そうした会場付近では、リクルートスーツ姿の男女学生が、スマホ片手に飛びまわっている。  その姿を見るたびに、私は、胸がキュンキュンと痛む。数年前、私の娘も同じように就活をやっていたからだ。彼らと娘の姿がダブる。 ああして頑張って、結果的に何十社も落ちる。落ちるたびに、自分が嫌になり、それでもなんとか頑張る。これの繰り返しが、GWまで続く。日本の就活は、学生になんて残酷なのだろうか?と思う。  新聞や雑誌では、就活の特集が花盛りだ。現在、「内定を勝ちとるノウハウ」が、企業の人事部、大学の就職課、リクルート企業、先輩社員、専門家などによって、「ああでもないこうでもない」と語られている。本当に、いろいろな意見、考え方があるのには、びっくりする。   ■学歴不問といって実際は学歴順に採用する  しかし、現在の日本の就活において、「内定を勝ちとるノウハウ」などはないに等しい。こうやれば確実に就職できるなどという方法など、あり得ないのだ。  というのは、いまのシステムでは、初めから就活で内定を取れる学生、取れない学生は決まっているからだ。受験と同じで、すでに大学ランキングは完成していて、下流大学卒業学生は、二、三流企業、中小企業止まり、一流大学卒業学生は一流企業、トップ企業OKと決まっているからだ。  したがって、下流学生は就活の季節になってから、慌てて努力してもムダである。まして、テクニックだけではこの壁は越えられない。  ただ、このことをいきなり言ってしまうと、下から一発逆転、這い上がって来る学生がいなくなってしまうので、そういった学生も少しは必要だから、誰も口にしない。学歴不問といって実際は学歴順に採用し、一部、下からの這い上がり組を入れる。  これが、名だたる一流企業、トップ企業のやり方だ。 ■子供といっしょに面接練習しても無意味  それなのに、最近の風潮は、「親子で勝ち取る内定」などと言って、子供だけにまかせていたら、この就職氷河期は乗り越えられないのだと、親を就活に引きずり出す。冗談ではない。親が子供を助けられるのは、コネしかなく、子供といっしょに面接練習などをしてもなんの効果もない。  実際、私も娘といっしょにやってみたが、かえって逆効果だった。本人が自分なりに考えたこと、思ったことのほうが、親が教えたもっともらしい答えより、よっぽど面接では効果がある。  ただ、親ができることは、子供の悩みを聞いてあげること。そうして、落ち込まないように、体調を崩さないように、見守ることだ。そして、前記したように、コネがあるなら、それを使うことだ。 ■これが、採用側が使っている大学ランキング
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