… … …(記事全文3,427文字)<イランの戦闘開始から2週間が経過>
NYMEX原油先物相場は、3月16日の取引で改めて1バレル=100ドル台に乗せた。3月9日に付けた高値119.48ドルは大きく下回っているが、着実に値位置を切り上げる展開になっている。2月28日に米国がイランに対する攻撃に踏み切ってから2週間が経過したが、未だにどのような形でこの紛争を幕引きに持っていくのか、見通しが立たない状況にある。3月9日に原油相場が急伸した際には、トランプ米大統領が軍事作戦の大部分が完了したとの認識を示し、当初示していた4~5週間の戦闘を待たずに、戦闘が終結する可能性を示唆していた。しかし、その後は戦闘終結に向けてさらに踏み込んだ発言などは確認できず、高いレベルの先行き不透明感が維持されている。
マーケットの想定よりも戦闘が長期化すれば、それは必然的にホルムズ海峡からの原油・石油製品の流通が止まった状態が長期化することを意味する。アラブ諸国の原油・石油製品の生産体制にも明らかにネガティブな影響が生じ始めている。国際エネルギー機関(IEA)加盟国は過去最大となる4億バレルもの備蓄放出を決定したが、ホルムズ海峡からの供給減少量を考慮すれば、先行きを楽観視することはできない。
