… … …(記事全文2,845文字)<FRB利下げでも、原油相場は低迷続く>
NYMEX原油先物相場は、1バレル=60ドル台前半をコアに売買が交錯する展開が続いている。需給緩和の評価で上値を圧迫されつつも、地政学リスクの下値サポートも見られ、明確なトレンドを形成できていない。
【NYMEX原油先物相場(日足)】
何ら供給障害が発生しないのであれば、需給緩和圧力が強まる見通しにある。2025年の世界石油需要は前年比で日量74万バレルの増加に留まる見通しであり、産油国は需要をカバーする供給量の確保に手間取る環境にはない。国際エネルギー機関(IEA)は9月11日発表の月報で、年後半が平均で日量250万バレルの大幅な供給過剰になるとの見通しを示しているが、余程の大規模な供給障害が発生しなければ、潤沢な供給環境が想定できる状況にある。

