… … …(記事全文2,827文字)<LME銅相場は1万ドルに到達>
LME銅相場(3ヵ月物)は、9月12日の取引で1トン=1万ドルの節目を突破し、9月16日は1万0,145ドルまで値上がりしている。銅相場は2024年5月20日に一時1万0,930ドルまで値上がりしていたが、その後は繰り返し1万ドルの節目に抵抗を受け、8,500~1万ドルにボックス相場を形成していた。こうした中、1万ドル台定着を打診するのかが問われる局面になっている。
トランプ米政権の関税は世界経済に大きな不確実性を持たしているが、銅の最大消費国である中国経済に対する信頼感が回復傾向にあることが、銅相場を下支えしている。米国と中国は互いに追加関税を引き下げ、一部関税を今年11月まで停止して貿易協議を進めている。その結果がどのようなものになるのかは予断を許さない状況だが、トランプ米政権が各国と着実に通商合意の締結を進めていることで、4月に銅相場を一時8,590ドルまで押し下げたような混乱状態が再現されるリスクは低いとみられている。
