… … …(記事全文3,168文字)<IEAは来年に向けての供給過剰見通しを示す>
国際エネルギー機関(IEA)は8月13日に発表した「Oil Market Report」の最新版において、「年末から2026年にかけて、供給が需要を大きく上回り、原油市場のバランスは一段と歪みが生じる」との見通しを示した。7月は、「現物市場のひっ迫」も報告されていたが、あくまでも一時的な現象であり、中期的には供給過剰傾向が続くとの見通しを再確認した格好だ。
世界の石油需要見通しは、2025年が前年比で日量68万バレル増、26年が70万バレル増にとどまる見通しになっている。中国、インドなど主要国の需要はここ数ヵ月、従来の予想を下回っていると報告されている。主要経済国全体で需要が低迷しているため、急回復は困難とされている。例外は航空機用のジェット燃料のみで、夏季休暇シーズンの行楽需要は堅調だったことから、この分野だけ着実な成長トレンドが認められている。