□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年8月8日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 7月雇用統計を受けてのコモディティ相場、逆風だが無難に消化している =================================== <7月雇用統計はポジティブサプライズ> 米労働省は8月5日に7月米雇用統計を発表したが、全体的にマーケットのコンセンサスを上回る労働市場の強さが示される結果になった。ヘッドラインを確認しておくと、非農業部門就業者数は前月比52.8万人増となり、前月の39.8万人増(速報は37.2万人増)、市場予測25.0万人増をともに大きく上回った。また、失業率は3.6%からの横這い予想に対して3.5%まで低下している。インフレと関係性の深い平均時給は前年同月比5.2%上昇であり、前月の5.2%上昇(速報は5.1%上昇)から横這いであり、4.9%までの低下予想を完全に裏切る結果になった。 7月は米経済全体に対する下押し圧力が目立ち、4~6月期の国内総生産(GDP)は2四半期連続のマイナス成長になっている。このため、雇用に関しても減速圧力が見込まれていた。しかし実際には、レジャー関連やヘルスケア、卸売や小売など、広範囲にわたる業種で雇用の拡大が確認されており、前月比でマイナスになったのは自動車・同部品など、サプライチェーンの影響が続いている一部業種に留まっている。今年2月以来の増加幅になる。… … …(記事全文3,697文字)
