□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2022年2月21日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 天然ゴムが9カ月半ぶりの高値更新、原産地で産地相場が明確な上昇傾向に =================================== <産地相場は明確な上昇トレンドを形成> ウクライナ情勢のリスク評価を巡ってマーケット全体が揺れ動く中、天然ゴム相場は着実に値位置を切り上げている。JPX天然ゴムRSS先物相場は、1月28日の1㎏=232.00円を直近ボトムに、足元では260円台まで値上がりしている。これは、昨年5月7日以来となる9カ月半ぶりの高値を更新していることを意味する。昨年9月には193.70円まで値下がりしていた相場が、特に今年に入ってからは明確な上昇トレンドを形成している。 2月入りしてからのゴム相場高の背景は単純であり、産地が減産シーズンに突入し始めたことである。1月下旬から徐々にウインタリング(落葉期)の報告が増え始め、2月は更に減産圧力が強化されていることが、素直に相場を押し上げている。タイ中央ゴム市場だと、RSSの集荷量は1月が日量200~300トン水準だったのに対して、2月は100~200トン水準までほぼ半減している。USSも1月中旬は40~50トン前後の集荷が行われていたのに対して、2月は20トン前後の集荷量に留まっている。… … …(記事全文3,357文字)