□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年9月20日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== マレーシアが鍵を握る自動生産トラブル、プラチナ問題は深刻化・長期化している =================================== <今年だけではなく、来年、再来年も自動車生産は厳しい?> 調査会社IHSマークイットは9月16日、世界自動車生産見通しを大幅に引き下げた。自動車・トラック生産高見通しは、今年が6.2%(502万台)下方修正の7,580万台、来年が9.3%(845万台)下方修正の8,260万台としている。更に2023年についても1.1%(105万台)下方修正の9,200万台としている。24年は逆に3.2%上方修正、25年は2.4%上方修正しているが、少なくとも向こう2年にわたる自動車生産環境の厳しさを予想する数値には、サプライズ感があった。 同社は過去9カ月にわたって需要見通しを慎重なものに修正していたが、今回はその中でも最大の下方修正としており、従来の想定と大きく逸脱する状況になっていることが再確認できる。問題は一貫して半導体不足であり、サプライチェーンの問題がリスクになっていることを強調している。特に、トヨタ自動車が9月に計画比で40%、10月も更に大規模な生産削減を行うと発表したことについて、この分野で変動が激しさを増していることに加えて、短期的な見通しの欠如が深刻化していることが指摘されている。… … …(記事全文3,666文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)