□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年5月6日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 年初来高値更新を窺う原油相場、電気自動車シフトを促す好機になるのか? =================================== <需要回復期待が確信に変わりつつある> NYMEX原油先物相場は、3月8日に付けた今年最高値1バレル=67.98ドルを窺う展開になっている。3月下旬~4月上旬にかけては60ドルの節目を挟んで揉み合う展開が続いていたが、5月入りと前後して65ドルの節目を突破し、5月5日高値は66.76ドルに達している。欧州、そしてインドなどパンデミックによる需要不安に上値を圧迫される展開が続いていたが、需要拡大傾向に対する信頼感が回復し、更に高まる動きと連動して、上値切り上げを打診する局面になっている。 高値での買いポジションを維持し続けてきた投資家の含み損が概ね一層されることで、調整売りが膨らみ易いチャート環境ではある。ただ、ここを上抜くとほぼ全ての買いポジションが含み益に転換することになり、大きく上値を切り上げる可能性が高まる。これと同様のマーケット環境は、昨年9~10月にも観測されている。欧米の新型コロナウイルスの感染被害拡大で調整売りが膨らんだが、需要拡大トレンドに対する信頼感の回復と連動して底入れを確認している。リスクを織り込む前の価格水準到達で調整売りが広がる場面も見られたが、その後は11月下旬の40ドル台前半から今年3月の67.98ドルまでほぼ一直線に上昇している。… … …(記事全文3,514文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)