□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年5月5日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 不安定化するシカゴ穀物相場、ブラジル産コーンのセカンド・クロップに警戒感 =================================== <乱高下の不安定な地合も、コーン中心に堅調> シカゴ穀物相場は乱高下を繰り返しながらも上値を切り上げる展開を維持している。CBOTトウモロコシ先物相場7月限は3月の1Bu=520~540セント水準から4月27日に684.00セントまで急伸した後、28日には629.50セントまで急反落したが、月末を挟んでの乱高下を経て、4月4日高値は704.00セントに達している。CBOT大豆先物相場7月限も3月末には1,350セント水準での取引になっていたが、4月27日には1,574.75セントまで値上がりしている。トウモロコシとは異なり大豆相場はその後の高値更新が見送られているが、それでも4月28日の1,490.50セントまでの急落を経て、5月3日には1,563.50セントに達している。 4月の穀物相場高は、主に5月限を中心に展開されていた。旧穀需給のタイト感が強く警戒されていたが、4月30日~5月17日までが受渡申告日になるため、受渡需給を巡る混乱が強く警戒された。受け腰の強さに対して、受渡の荷が十分に確保できていないとの警戒感が強まる中、いわゆるショート・スクィーズ的な動きが相場の急騰を促した。このため、5月限の受渡申告日が始まり、中心限月が5月限から7月限に移行する過程においてマーケット環境が沈静化するシナリオもあった。実際に5月限の受渡申告日の直前となる4月末にかけては調整売りが膨らむ場面も目立ったが、結果的には5月入りしてからトウモロコシ相場は改めて高値更新サイクル入りし、大豆相場も高値更新を窺う展開になっている。… … …(記事全文3,278文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)