□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2021年4月26日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 米債券市場の調整一巡後も金相場が上昇を続けるには? =================================== <100日移動平均線との攻防に> COMEX金先物相場は、3月31日の1オンス=1,677.30ドルをボトムに、4月21日高値は1,798.40ドルに達した。1,800ドルの節目回復には至らなかったが、2月25日以来となる約2カ月ぶりの高値を更新している。米長期金利が当面のピークを確認したことが、金相場の当面のボトム確認に直結している。米長期金利が本当の意味でピークアウトしたとみる向きは多くないが、少なくとも現時点での1.7~1.8%水準については上げ過ぎ、過熱状態との評価についてはコンセンサスが形成できており、金相場も当面は年初来安値を更新するリスクが軽減されている。 チャート上では3月8日の1,673.30ドルと3月31日の1,677.30ドルでダブルボトムが形成されており、ネックラインとなる3月18日高値1,754.20ドルもブレイクしたことで、1,800ドルの節目が意識された状態にある。この1,800ドルは100日移動平均線(1,802.40ドル)とも重なっているが、昨年10~11月まではこの100日移動平均線が金相場の長期サポートラインとして機能していただけに、1,800ドル水準攻略の有無は、単純な100ドルの節目を巡る攻防以上に大きな意味を持つことになる。このまま200日移動平均線(1,857.80ドル)までトライできると、金相場の投資家マインドに対する影響も大きくなる。… … …(記事全文4,104文字)