□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年10月10日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== トルコがクルド人勢力を攻撃する理由、明らかにトランプ大統領のミス判断 =================================== <中東で最大の国家を持たない民族> トルコ軍は10月9日、同国がテロ組織とみなすクルド人主体の武装勢力「シリア民主軍(SDF)」を排除するため、シリア北東部に侵攻した。トルコのエルドアン大統領は1日に、シリア北東部に非武装の「安全地帯」を設置する計画について、米国抜きで行う以外に選択肢はないと発言し、近く越境攻撃を行う可能性を強く示唆していた。この時点でトルコ通貨リラは急落していたが、6日にはエルドアン大統領とトランプ米大統領が電話会談を行い、トランプ米大統領が1)トルコの軍事作戦容認と2)シリアからの米軍撤収を表明したことを受けて、トルコ軍が一気に実力行使に踏み切った格好になる。 トルコとクルド人との関係は、切っても切れないものである。トルコは中東と欧州を結ぶライン上に位置しているが、南東部はイラク、そして南西部はシリアと国境を接している。トルコは多宗教国家オスマン帝国の流れをくむこともあり、民族構成は複雑であり、大多数を占めるトルコ人の他に、ギリシャ人、アルメニア人、ユダヤ人、そしてクルド人など多くの少数民族を抱えている。… … …(記事全文4,088文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)