□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年10月07日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 突然の米景況感悪化が金価格を刺激する、年内合計4回の利下げも五分五分か =================================== <突然に浮上した米経済の減速リスク> 10月入りしてから米国の景況感が一変した。9月時点での市場コンセンサスとしては、中国やメキシコなどとの貿易摩擦の影響で製造業セクターの減速は間違いないものの、米経済全体としては健全性を保っているとなっていた。製造業は疲弊していると言っても米経済の1割程度であり、残りの大部分を占める個人消費が良好な雇用環境や低金利環境を背景に拡大を続けていることで、米経済全体としては大きな問題は生じていないとの評価になっていた。 実際に9月17~18日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)声明文では、「経済活動が緩やかなペースで拡大している」と総括され、企業設備投資と輸出は鈍化しているが、家計支出の力強いペースでの伸びが続いていることが高く評価されていた。だからこそ、マーケットは7月と9月で予防的利下げ対応は終った可能性を意識し始めていたが、10月入りしてから発表された米経済指標を受けて、米経済評価が一変している。… … …(記事全文4,230文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)