□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年09月16日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== サウジアラビアの石油施設が攻撃される、軍事衝突シナリオも織り込む原油市場 =================================== <世界の原油供給の5%が停止> 中東からの原油供給不安が蒸し返されている。サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は9月14日、国営石油会社サウジアラムコの石油施設が攻撃を受け、日量570万バレルの生産障害が発生したと発表した。これはサウジアラビアの産油量(8月実績)の約58%であり、世界全体でみても約5%が失われた計算になる。 攻撃を受けたのは、サウジ東部アブカイク(Abqaiq)とクライス(Khurais)の石油関連施設である。2017年のデータだと、産油量はアブカイクが日量40万バレル、クライスが120万バレルだが、アブカイクはサウジアラビアで最大の精製施設や安定化プラントが存在しており、日量580万バレルの生産量を誇るガワール(Ghawar)などで生産された原油も、大部分がアブカイクなどに貯蔵、処理された上で、輸出に回されている。… … …(記事全文3,847文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)