□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年09月12(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 南アフリカのプラチナ鉱山でストライキのリスク、価格高騰が労使リスク高める =================================== <PGM価格高騰で自信を強めたAMCU> 南アフリカ野鉱山労働者・建設組合(AMCU)は9月10日、アングロ・アメリカン・プラチナ(アムプラッツ)とシバニェ・スティルウォーターとの賃金交渉がデッドロック(deadlock)になった公式に発表した。「デッドロック」は交渉の行き詰まりや膠着状態を指し示す単語であり、要するに賃金交渉がうまくいっていないとの宣言になる。これはAMCUと鉱山会社との交渉が不調に終わったことを意味し、このまま問題解決に向けての動きが見られない場合には、AMCUがストライキなどの強硬手段に打って出る可能性が高まることになる。 この賃金交渉は6月に始まったものであり、AMCUは月額1万7,000ランド(1ランド=7.36円、1万7,000ランドは約12万5,000円)の基本給を要求している。2012年以降、AMCUは1万2,500ランドが生活していく上で最低限必要な賃金(living wage)だと主張していたが、インフレが進む中、1万2,500ランドでは不十分との主張に変更している。AMCU代表のJoseph Mathunjwa氏は、「きつい労働、生命や大怪我のリスクに対しては少額の支払いだ」として、待遇改善を求めている。8月の賃金交渉では、更に初年度300ランド、2年目350ランド、3年目400ランドの賃上げも要求している。その交渉が行き詰まっているという訳だ。… … …(記事全文3,494文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)