□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年07月25日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 貴金属市場で銀とプラチナが急伸中、出遅れた貴金属の考え方 =================================== <相対的な割安感の視点> 7月1~24日のドル建て貴金属相場のパフォーマンスは、金が0.7%高、銀が9.4%高、プラチナが4.8%高、パラジウムが0.1%高となっている。即ち、金とパラジウムが横這いから小幅高に対して、銀とプラチナが急伸しており、貴金属市場が二分されている。通常だと「金と銀」、「プラチナとパラジウム」の二区分で相場パフォーマンスが分かれることは珍しくないが、7月は「金とパラジウム」、「銀とプラチナ」の二区分になっている。貴金属市場全体が強気だが、相場パフォーマンスとしては「銀>プラチナ>金>パラジウム」の順番になっている。 なぜ銀とプラチナ相場のパフォーマンスが著しく向上しているのかだが、これは1~6月期の貴金属相場のパフォーマンスをみると、理解し易い。1~6月期は金が10.3%高、銀が1.3%安、白金が5.1%高、パラジウムが28.4%高となっている。すなわち、金とパラジウムが極めて良好なパフォーマンスを実現する中でも安値圏に留まっていた銀とプラチナを再評価する動きが、7月に入って突然に始まっているのである。… … …(記事全文3,868文字)