□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年04月11日(木)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== エタノールとの競合に敗れる砂糖、原油高で砂糖生産の人気低下が相場を支援 =================================== <下げ一服もボックス化が続く砂糖相場> ICE砂糖先物相場は、1ポンド=12~13セント水準をコアに方向性が定まらない展開が続いている。昨年8月22日の9.91セントをボトムに10月24日の14.24セントまで切り返しを見せたが、11月以降は約5ヵ月半にわたって明確なトレンドを打ち出せていない。13セント水準では戻り売りを仕掛ける動きが強いが、12セント水準ではショートカバー(買い戻し)や押し目買いが入り易く、ボックス相場に居心地の良さを感じている向きが多い模様だ。 砂糖需給の基本評価としては、タイト感は乏しい状態にある。米農務省(USDA)によると、世界期末在庫見通しは2016/17年度の4,223.4万トンから17/18年度には5,152.9万トンまで膨れ上がったが、18/19年度も5,285.0万トンと過剰在庫解消が進まない見通しになっている。ただ、ブラジルの砂糖生産高見通しについてネガティブな報告が目立つ中、砂糖相場の急落傾向に対してはブレーキが掛かった格好になっている。すなわち、10セント台を大きく割り込むような必要性は薄れており、マイルドな自立反発局面が続いているというのが、ここ5カ月半の砂糖相場環境になる。… … …(記事全文3,107文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)