□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年03月08日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 年内利上げを断念したECB、法定通貨の信認回復進まず輝く金 =================================== <突然だったECBのフォワードガイダンス修正> 3月7日に開催された欧州中央銀行(ECB)理事会は、世界の金融政策環境が極めて短い時間で激変していることを象徴するイベントになった。事前のマーケットにおける今会合の焦点は、1)スタッフの域内経済成長率見通しがどこまで下方修正されるのか、2)長期資金供給オペ(TLTRO)が予想通りに導入されるのか、3)ドラギ総裁から今後の金融政策環境について踏み込んだ発言がみられるのかの三点となっていた。特にTLTROの導入は既定路線になっていたため、基本的にはユーロ売りを促し易いイベントではあるものの、成長率見通しの引き下げ幅にサプライズがなく、ドラギ総裁が踏み込んだ発言を行ないのであれば、ショックは限定的との見方が支配的だった。 フォワードガイダンスの修正があるかも重要な論点であるが、ここ最近の当局者の発言からは、少なくとも今会合ではなく、次回以降の議題になるだろうとの安堵感があった。しかし実際には、「主要政策金利は少なくとも今年末まで、また必要な間、現行水準にとどまると予想する」として、これまでの「少なくとも19年夏にかけて」金利は現行水準に留まるとのガイダンスが修正されている。従来だと今夏以降に利上げ着手に踏み切る可能性が示されていたが、今回はその時間軸を一気に年末まで延長し、少なくとも年内は利上げに着手する意思がないことを鮮明にしている。… … …(記事全文4,302文字)
