□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2019年01月21日(月)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== OPECは漸く国別減産割当を発表も、需給リバランスは長期戦を覚悟 =================================== <OPECの12月減産で需給見通し改善> NYMEX原油先物相場は、昨年12月24日の1バレル=42.36ドルをボトムに、1月18日終値では54.04ドルまでの切り返しを見せている。昨年12月下旬には、協調減産の需給引き締め効果に対して懐疑的な見方が広がっていたことに加えて、強力なリスクオフ環境が発生する中、急落地合を形成していた。しかし、年明け後は協調減産に対する信頼感の回復、リスク投資環境の地合改善と、二つの売り材料がほぼ同時に買い材料に転換したことで、約1ヵ月ぶりの高値を更新することに成功している。まだ安値修正の範疇の値動きだが、1月9日に50ドル台に乗せたのに続き、早くも55ドルの節目を打診する展開になっている。 昨年12月5日に石油輸出国機構(OPEC)やロシアなどが合意した協調減産については、1)合意が遵守されるのか、2)需給リバランスの実現に十分な規模なのかと、二つの問題を抱えていた。しかし、少なくとも減産合意は高い遵守率を想定しても問題がなさそうだとの見方が強くなっていることが、原油相場の安値是正を促している。… … …(記事全文4,829文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)