□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年10月26日(金)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 原油相場の急落に慌て始めた産油国、過剰減産への反省で価格防衛に動くか? =================================== <株価よりも下げがきつい原油相場> 米国から始まった世界同時株安は、10月10日の急落開始から既に2週間以上が経過しているが、未だに鎮静化したとは言い難い状況にある。何度か安値修正を打診するような動きも見られているが、その度に更に強力な売り圧力に晒されており、ダウ工業平均株価の場合だと10月3日の2万6,951.81ドルをピークに24日の2万4,533.19ドルまで最大で2,418.62ドル(9.0%)の急落となっている。1月26日から4月2日にかけてのダウントレンドでは、最大で3,272.19ドル(12.3%)の急落相場となっていたが、今年2回目の強力なリスクオフ環境は、コモディティ市場にも大きな影響を及ぼしている。 CRB商品指数の場合だと、10月3日の201.22ポイントに対して24日には194.46ポイントまで低下している。下落率としては3.4%であり、株式市場でみられるレベルのリスクオフ圧力が発生している訳ではないが、それでも株価急落の影響を排除するには至っていない。現時点では、農産物市場に対する影響は限定されており、パニック的なリスクオフ圧力に晒されている訳ではないが、景気連動性の強い工業用素材市況に対する下押し圧力は否定できておらず、特にこれまで急騰地合が続いていた原油相場の下げ幅が大きくなっている。… … …(記事全文3,992文字)
