□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年09月19日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== サウジアラビアのプライス・ターゲットと、米国に対する特別の配慮 =================================== <想定価格と目標価格> 資源会社はいずれも想定価格を設定して経営を行っているが、それはあくまでも「想定」であって自らの意思によって当該価格を実現するための「目標」ではない。各社の需給見通しなどを前提にどのような価格を「想定」して投資や生産計画を調整するかの基準であって、意図的に増産や減産などを行って特定の価格水準を目指すようなことはない。 しかし、それが産油国レベルになると、ある程度は自国の意思によって原油価格をコントロールすることも可能になる。例えば、2017年の石油生産シェアはロシアが11.7%、サウジアラビアが10.2%であり、ここまでの市場シェアを有していると自国の生産調整によって国際原油需給見通しも大きく変わってくることになる。特にサウジアラビアに関しては、40.5%の市場シェアを有する石油輸出国機構(OPEC)最大の産油国とあって、自国の産油政策をOPECにまで拡張することができれば、原油需給・価格に対して無視できない影響力を生じさせることが可能になる。… … …(記事全文3,444文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)