□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年09月04日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== シェールオイルはイラン産原油の減産をカバーできるのか? =================================== <イラン産原油の減産をカバーするルート> イラン産原油の供給減少が決定的になる中、マーケットの関心はイラン産原油の供給減の有無から、供給減少を前提にそれをカバーすることが可能か否かに焦点をシフトさせている。イラン産原油の供給減少がマーケットの想定を上回るペースで進んでいるのは間違いなく、基本ストーリーとしては「イラン産原油の供給減少による国際需給のひっ迫化」というものがある。一方で、需給が引き締まり価格が上昇すれば供給量が増えるのがコモディティ需給の大きな流れであり、「イラン以外の増産によって深刻な需給ひっ迫化は回避できる」との見方も根強い。 まずはイラン産原油の供給環境だが、Reutersが8月の産油量推計値を発表している。同調査によると、イラン産原油は今年3月の日量383万バレルをピークに、その後は5カ月連続の減産となっており、直近の8月時点では355万バレルと2016年5月以来の低水準になっている。5月に米政府の対イラン制裁再開が決まったが、6月と7月はそれぞれ5万バレルの減産、8月は15万バレルの減産になっている。11月に石油分野も経済制裁の対象に含まれる中、各国がイラン産原油の取引量を圧縮し、需要減退から生産を抑制せざるを得ない状況に陥っているのは明らかである。… … …(記事全文3,832文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)