□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年05月16日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 200日移動平均線を割った金相場、インフレ先取りの動きに過熱感強まる =================================== <米金利上昇、ドル高で金相場は1,300ドル割れ> COMEX金先物相場は、5月15日の取引で1オンス=1,300ドルの節目を割り込んだ。年初から1,300~1,350ドルをコアとしたボックス相場が続いていたが、昨年12月27日以来の安値を更新している。長期トレンドラインとして注目度の高い200日移動平均線(1,307.70ドル)も、終値ベースでは昨年12月21日以来で初めて下回っている。4月11日には今年最高値となる1,369.40ドルまで上値を切り上げていたが相場だが、そこから最大で81.20ドル(5.9%)の急落地合が形成されている。 直接的なきっかけは、米長期金利が改めて急伸していることだ。10年債利回りは4月下旬から3%の節目を挟んで揉み合う展開が続いていたが、5月15日の取引では突然に3.0950%まで急伸している。もともと、年初の2.4%水準から長期金利は上昇傾向にあったが、2011年7月以来の高金利環境が、ドル買い・金売りを促している。ドルインデックスは昨年12月22日以来の高値を更新しており、「米長期金利上昇→ドル高→ドル建て金相場安」という教科書的な解説が可能な分かり易い相場環境になっている。… … …(記事全文4,287文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)