□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年05月15日(火)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== OPEC5月月報を読み解く、シェールオイル増産の脅威は杞憂か? =================================== <OPECも過剰在庫一掃を確認か> 米国のイラン核合意離脱を受けて国際原油需給の不確実性が高まる中、石油輸出国機構(OPEC)は5月14日に最新の月報(Monthly Oil Market Report)を公表した。同月報によると、3月の経済協力開発機構(OECED)加盟国の石油在庫は前月から1,270万バレル減の28億2,900万バレルとなり、OPECとロシアなどが展開する協調減産の目標たる在庫の5年平均回帰までは残り900万バレルとの報告が行われている。協調減産がスタートした2017年1月時点では3億2,800万バレルとなっていた余剰在庫がほぼ解消したと結論付けても問題がない状況になっている。 原油在庫に限定すると前月から910万バレル増の14億2,100万バレルとなったが、1年前と比較すると1億2,900万バレルの在庫取り崩しが行われている。石油製品だと前月から2,180万バレル減の14億0,800万バレルであり、前年比では7,500万バレルの減少になる。季節要因から原油在庫の取り崩しが鈍化したが、その一方で製品在庫の減少が加速し、石油需給リバランス完結の時が近づいていることを強く印象付ける数値になっている。… … …(記事全文4,177文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)