□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ 小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~ 2018年04月18日(水)発行 □■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□ =================================== 5月の原油相場は急騰するのか、イラン核合意破棄のリスク =================================== <シリアで終わらない地政学リスク> シリアのアサド政権による化学兵器使用疑惑については、日本時間14日午前に米英仏が化学兵器に関連したとされる軍事・研究拠点にミサイルを発射し、その数時間後に「作戦の成功」を確認したことで、リスク評価レベルとしては一応のピークを脱した格好になった。 マーケット目線では、13日の米時間クローズと16日のアジア時間オープンの間の週末に戦闘開始から終結までのフローを消化したことで、この問題を冷静に評価する時間的な余裕が得られた効果が大きかった。仮に戦闘が週明け後にまで持ち越されていれば、どこまでのリスクを織り込めば良いのか難しい判断を迫られることになり、事の性質上は最悪のシナリオを織り込む必要性が浮上するためだ。例えば、ミサイル攻撃がシリアに展開するロシア軍にも被害を及ぼせば、リスク許容度は一気に切り上がるところだった。ロシア専門家からは、1962年のキューバ危機以来の危機的状況といった指摘もあり、原油価格に何ドルのプレミアムを加算すれば良いのか、極めて難しい評価を迫られる所だった。… … …(記事全文4,382文字)
小菅努のコモディティ分析 ~商品アナリストが読み解く「資源時代」~
小菅努(商品アナリスト/マーケットエッジ代表)